先人から学ぶ玄米の調理法

先人から学ぶ玄米の調理法

 通常ショップページではメリットだけを掲載し、デメリットは伝えないことが多いのも事実です。けれどわたしたちがモノを購入する際、メリットだけではなくデメリットもきちんと知っておきたいというのが本音です。玄米はビタミン、食物繊維、ミネラルを含む 完全栄養食。胚芽と果皮をつけた玄米は、水につけておけば芽を出す生命力が強いもの。比べて白米は玄米から糠や胚芽を取り去ったもの。水につけても芽は出ない生命力を失ってしまったもの。玄米を食べるメリットはある一方、玄米は食べ方を間違えるとデメリットにもなります。

玄米と白米の公式

玄米のデメリットとは!?

言うまでもなく玄米は種です。種は一定の環境下では長く生命を育むことができます。また、種の主たる目的は子孫を残すこと。親から子へとつなぐことは人間だけではなく動物も植物もごく自然な本能といえます。手も足もない植物は種の中の身を守る成分が備わっているようです。玄米の「ぬか」の部分には、アブシシン酸(ABA)という成分があります。アブシシン酸は胚乳や白米の酸化をおさえます。また酵素を阻害する役割があるため抗酸化力を発揮しています。このアブシシン酸が体内に入るとカラダの中の酵素を阻害し消化不良をおこしてしまいます。以上の理由からわたしたちが玄米を食べる際はアブシシン酸を取り除いた調理法を心掛けています。

炒り玄米にする

 アブシシン酸を取り除く調理法とは?!

大きく二つあります。一つ目は玄米をしっかりと炒ることです。「節分の豆」も炒り大豆です。玄米も30分ほどフライパンの上でしっかりと炒ります。炒ることで香ばしい香りが部屋中にいきわたります。個人的には玄米を炒る工程がもっとも落ち着く時間です。玄米を木べらでかき混ぜる、時を忘れて行う単調な作業は心が穏やかになる時間です。最後に玄米がプチプチ跳ねてきたら、出来上がりのサインです。

発芽玄米にする

もう一つは長時間水に浸すことです。できるだけ沢山の水の中で12~17時間程度玄米に浸します。理想としては6時間に一度水を変えるとより効果的とのことです。水に浸すことでアブシシン酸が水の中に抜けていきます。最後に玄米をしっかり洗い新しい水で玄米を炊きます。

以上、今回は玄米食のデメリットをお伝えしました。「玄米美味しくない」「玄米がボソボソして食べにくい」そんな経験がある方はこの下処理をしっかりとしてから、玄米を炊いてみてください。美味しく感じられないのは「食べない方がいいよ」というカラダからのサインなのかも知れません。