野菜が苦くなった本当の理由

野菜が苦くなった本当の理由

生きる力をよみがえらせる「命のスープ」。こんな言葉は聞いたことはありませんか。野菜スープはそのひとつなのかも知れません。野菜スープの主人公は野菜。野菜の栽培方法についてわかり易くお話します。

野菜の栽培方法は戦後大きく変化しました。その理由は化学肥料の出現でした。化学的に合成されたチッソ・リン・カリウムで育てることができるようになりました。人間でいうと食事は一切摂らずサプリメントだけで生命を維持するようなイメージです。

土づくりをせずに野菜ができるので農家さんは大喜びでした。けれど、一つだけ問題がありました。できた野菜にはこれまで以上に病気やムシの被害に合うようになりました。やむを得ず薬剤を使うようになりました。知ってかしらずか?化学肥料と農薬はセットで使うのが一般的になりました。自分たち野菜を栽培して初めてわかることがあります。繰り返しになりますが…野菜に肥料をあげると野菜は育つのですが途端にムシに喰われます。そして、驚いたことに有機肥料であっても同じでした。

肥料を施した野菜は残念ながら苦味があります。事実、昨今は子どもだけではなく大人までも野菜嫌いの人が増えています。その苦みの正体は「硝酸イオン」と呼ばれるものです。詳しくは申しませんがこの硝酸イオンの多い野菜はわたしたちのカラダにとってダメージを与えます。EUなどの欧米諸国では一定の基準値以上の野菜は出荷できません。肥料を使い過ぎたメタボの野菜は野菜スープにはお勧めできません。ご自宅で野菜スープをつくるときは、できるだけ肥料を使ってない野菜を選んで頂きたいのです。葉物であれば濃い緑の野菜ではなく、できるだけ黄緑色に近い色のものを選びます。

野菜スープに使う野菜だけは肥料を施したものではなく、土の微生物につくってもらった野菜でつくりたい…と願うばかりです。